入れ歯の基本知識

入れ歯の基本知識

入れ歯(義歯)には「部分入れ歯」と「総入れ歯」の2つがあります。
部分入れ歯の場合、人工歯と土台(床)が一緒になったものを欠損部の粘膜に乗せ、残った歯に金属のバネをかけて固定します。この固定用のバネが目立つために、入れ歯治療を躊躇される方が多いのですが、現在はバネを用いない入れ歯もあります。
一方、総入れ歯は歯をすべて失っている場合に使用します。ただし、もし歯が一部だけ残っていたとしても、それを残すことに意味がないケースでは総入れ歯を検討することになります。総入れ歯の場合は、噛み合わせの不安定感や咬合力の弱さなどデメリットもありますが、当院では個々の患者さまに合った設計をすることで、できるだけ快適にお使いいただける入れ歯づくりを行っています。

入れ歯の構造

入れ歯は、「人工歯」と土台の「床(しょう)」で構成されています。さらに部分入れ歯なら、「クラスプ」と呼ばれる固定装置が加わります。床の素材は保険診療の場合はプラスチックとなりますが、自費であればゴールドやチタン、コバルトなどの金属を使用することができます。 

ゴールド 金色で目立つ為、見た目が劣るが加工性に優れ、腐食の心配がない。
また生体親和性もよく身体に優しい。
チタン系 修理が難しいが、軽くて違和感が少ない。金属アレルギー反応が出にくく腐食もない。
コバルト床 柔軟性がなく、重いが、丈夫で医療素材として実績がある。安定性があり長持ちする。

各種費用

ゴールド 440,000円
チタン系 330,000円
コバルト床 220,000円
※金属の使用する量や相場により価格が変更される場合があります。
※2021年4月現在の金属価格をもとにした金額です。
※価格は全て税込みです

入れ歯治療の可能性

入れ歯治療の可能性

歯を失った場合の治療としては、入れ歯以外にもインプラントやブリッジといった選択肢があります。この中で最も実績が多く、長く採用されているのが入れ歯です。
そのため「古い治療法」といったイメージを持たれてしまうこともありますが、実際はそんなことはありません。入れ歯の良し悪しは、素材や部品の値段ではなく、「正確緻密な設計製作」と「きめ細かい調整」によって決まるものであり、その根幹には「噛み合わせの視点から入れ歯づくりをすること」が大切になります。
噛み合わせの再現性を突き詰めた入れ歯であれば、違和感がなくズレることもなく、十分な咬合力も発揮できるのです。また、入れ歯は糖尿病や骨粗鬆症といった全身疾患にも左右されることなく、ほとんどの方に適応できるのも大きなメリットです。

当院の入れ歯治療

当院の入れ歯治療

八幡台歯科医院では、噛み合わせを重視した入れ歯づくりを行っています。歯(特に奥歯)の噛み合わせ位置を見極めるための検査を行い、丁寧に製作した入れ歯を一度お口の中で使っていただき、さらに細部を調整していきます。
私たちの歯は何年も何十年も使っているため、磨り減った状態にあります。そこに角が尖っている新品の入れ歯を装着しても、バランスが崩れて快適な使い心地は実現されません。
新しい靴はどこか固く、場合によっては痛みを感じることがあることから、なんとなくイメージしていただけるのではないでしょうか。靴の場合は少しずつ柔らかくなっていき、やがて馴染んでいきますが、入れ歯の場合は残っている自分の歯や顎を痛めてしまうことになります。そのため当院では、あえて入れ歯を削って、今残っている他の歯の消耗状態に近づけるようにしています。

いつもより良い状態を維持するために

いつもより良い状態を維持するために

お口の中の状態はどうしても変化していくものです。また、入れ歯も人工物である以上、一生使えるというわけではありません。
自費診療の高い入れ歯を作ると、どうしてもそれを長く使っていきたいとお考えになるかと思いますが、合わない入れ歯を使い続けるのはお口の健康にも全身の健康にも良くありません。そのため当院では、高額な入れ歯を使い続けるのではなく、保険診療の入れ歯でもいいので、きちんと調整を行い、3〜4年経ってお口の中の状態が変わったらまたそれに合う入れ歯をお作りになることをお勧めしています。

入れ歯安定剤をお使いの方へ

入れ歯安定剤をお使いの方へ

入れ歯が合わない方は、市販の安定剤を使ってしまうこともあるかと思います。しかし、本来は入れ歯だけできちんと噛み合わせができているべきで、無理に使い続けることで骨や歯茎が下がってしまうことがあります。
そうなると、さらに噛む力が衰え、次に作る入れ歯はもっと合わなくなってしまいます。他院で作られたものでも構いませんので、今使っている入れ歯が合わない、安定剤なしでは使えないという方は、早めに当院へご相談ください。